2023年

12月の中旬ごろに、引越しをした。というのも、今まで住んでいた部屋は会社名義で借りていた部屋で、そこには3年目の終わりまでしか住めない規則になっていたからだ。

それにしても、改めて引越しというのは、本当に疲れる。何が疲れるって、まず「住居」という生活においてかなりデカイ、というかほぼ基盤となるようなものを、あらゆる条件を考慮した上で最終的に自分の意思で一つに決定しなければいけないことだ。そして無事決まったら決まったで、諸々の契約・手続きや新居で必要な買い物などのやるべきことが次々と出現するわけだが、これにもいちいち比較と検討、決断が伴ってくる。引越しの一連の流れをやって、取捨選択をするということ、およびその決断の責任を負うということは、対象の大小にかかわらず、やっぱりものすごくエネルギーが必要なことだなと思うなどした。

エネルギーが必要なのはもちろん体力面に関してもそうで、「引越しは火事場の馬鹿力的なパワーが必要」と何かのラジオで誰かが言っていた気がするのだけど、これは本当にその通りだとつくづく思った。引越し前日〜当日〜翌々日くらいまでの数日間は、"引越し・ハイ" となっていたので、夢中で大量のダンボールを捌き、鬼のように掃除をし、ダイソーと家とを往復しまくったので、新居は結構早めに整ったのだが、その後どっと疲れて動けなくなったりした。

引越し、もうしばらくはやりたくないな。

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引越し当日の夜、現状報告で母に送った写真。限界感がある。

 


冒頭の「3年目の終わり」というワードに、自分で打っておきながら、小さく食らっている。最近よく思うのは、学生の頃に触れてきたドラマや小説の中で描かれていた主人公の悩みや葛藤が、当時よりずっと立体的に、実体を伴うより切実なものとして理解できるものに変わってきたということだ。大人になるってこういうことなんだろうな。だけどそういった環境や周囲の変化に、私自身はまだついていけていないような、いつまでもそれをどこか遠くから眺めているような感覚でもある。焦りの気持ちがずっと、薄っすらどこかにあって、早く落ち着いてしまいたいと思うけれど、実際に行動に移そうという気力もなくて、なんとなく、今ここにいる。退寮期限が決まっていた今回の引越しのように、何か強制力を持つような大きな理由がないと、今いる場所から自分はずっと動けない(動こうとしない)のではないか、というような予感すらする。

 

 

2023年、後半はほぼ部屋探しと引越しとで奔走していたので、なんだか殆どその記憶になってしまっているのだが、そんな今年の私を作った・支えたものたちについて、今年最後に振り返っておきたい。


▪︎台湾旅行

大学時代、パスポートを取った矢先にコロナ禍に突入してしまったため、ようやく行けた念願の初・海外旅行。台北の街をとにかくたくさん散歩して、とにかくずっとなんか食べていた。

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街の中で見つけた色々。

 


▪︎「キリエのうた」

映画館で観ることができてよかった作品。カタストロフ(震災)や国家権力と、キリエという路上ミュージシャンの対比が印象的だった。そういう、立ち向かいがたい大きな力に対する、市井を生きるいち人間による「今」を生きるための表現は、音楽そのものの起源を思わせて、なんだか根源的な音楽の力を見せられたような気がした。

雪の上でアイナ・ジ・エンドが歌う、オフコースの『さよなら』が、鑑賞後しばらく耳から離れなかった。

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▪︎名古屋旅行

9月あたまの名古屋はまだまだ暑すぎた。ここでも、朝から夜まで本当にずっとなんか食べてた。

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あつた蓬莱軒のひつまぶし。整理券を取るために酷暑の中並んだ甲斐があると思える美味しさだった。

 


▪︎「きのう何食べた season2」

毎週毎週、しみじみと良くて、ずっと続いてくれれば良いのにと今でも思っています。

シロさんレシピの時短ポテサラ、すでに3回くらい作っている。

 


▪︎「また点滅に戻るだけ」

配信で鑑賞。今まで見たダウ90000の本公演の中で、個人的に一番好きだった。他人が発した言葉が自分のものかのようになってしまうことになんとなく後ろめたさがあるという感覚への共感と、それを肯定してくれたこの台詞の凄さ。

「かっけえセレクトショップってことでいいだろ!」

 

 

▪︎「VIVANT」

本当にチョロいので、これを観て完全に「松坂桃李…♡…♡」となって過去の出演作を見漁っていた時期(秋)が、俺にもありました。

 


▪︎「ストレッチーズのプリ右でごめん」

今年一年かけて、初回から最新回まで全部聴いてしまった。高木の貫ちゃんと私は、同じ時期に内見をして、同じ時期に引越しをしていた。

 

 

▪︎「ギガラジオ」

こちらは最新回から徐々に過去回へ遡って聴いていて、今2020年までたどり着いている(今年は全く更新がされていない)。ラジ父を聴いていても思うけど、真空ジェシカの絶妙な距離感の仲の良さは本当に聴いていて心地が良く、理想的な関係性だなと思う。

 

 

▪︎お弁当作り

夏以降、ほぼ毎日出社で仕事をしていたので、弁当を作って持っていっていた。「面倒なことはしない」をモットーにしているけど、自分で自分のためにお昼休憩の自分を喜ばせるためのおかずを忍ばせたりするのは楽しい。日曜に、前日のSixTONESANNとオードリーANNを聴きながら作り置きのおかずを作る時間が何より幸せだと思ってしまう。

 

▪︎「Butter」

夏から秋にかけて、3ヶ月くらいかけて読んでいた小説。長編の小説を時間をかけて読むと、読み終わってからもしばらくその作品の世界から抜け出せなくなる感じが好きだ。

「ロックだよね、掃除とか料理とかってさ。愛情や優しさじゃなくて、一番必要なのは、パワーっていうかさ……。なまくらな日常にのみこまれないような、闘志っていうかさ」

www.shinchosha.co.jp

 

 

 

来年もすでにチケットを取っているライブがいくつかあるし、会う約束をしている友達がいることが嬉しい。

来年も、作って食べて、元気がある時には好きなものを見て聴いて、生活を続けていけたらいい。