1月のこと

年末にコロナ感染し、31日までは自宅待機しなければならなかったため、今年は初めて一人で年を越した。いつも通りの晩ご飯を少し早めの時間に食べて、Twitterのタイムラインを眺めながら紅白を観て過ごした。昔から、何だかんだで紅白が好きだ。あの雑多なお祭り感が、日本って感じで。

 

実家には2日に帰ることにしていたため、1日はファーストデーということで、本当なら年末に観に行く予定だった『そばかす』を観に行った。

観ている間、苦しくなる瞬間がいくつかあった。わたしはわたしらしく生きていきたいという気持ちと、その「わたしらしさ」が世間から乖離している(であろう)ことに折り合いをつけることはとても難しくて、自分の中で納得できたつもりでいても、他者からの視線やちょっとした言葉で、それはいとも簡単に揺らいでしまう。そういう、自分の奥底にある核の柔らかい部分を刺激される苦しさだった。

途中、前田敦子演じる主人公の友人が、街頭演説中の自分の父親に詰め寄っていって抗議するシーンで泣いてしまった。帰り道、なぜあの場面で涙が出たのかについてずっと考えていたのだけど、たぶん、映画の中で感じた苦しさに対して、わたしもああやって大声で叫びたいと思っていたからなのだと思う。

主演の三浦透子が歌うエンディングがすごく良かったので、早速Apple Musicで検索して、聴きながら帰った。

風になれ

風になれ

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1月は、お笑いの配信ライブをたくさん買った。というか真空ジェシカが出ているライブは殆ど買って観てしまった。中でも、『AUN 〜コンビ大喜利王決定戦〜』での真空ジェシカのスマートすぎるコンビプレーが痺れるかっこよさだった。大喜利をしている真空ジェシカが好きすぎて、年末のコロナ療養期間には、4時間以上もある百喜利の動画をフルで観てしまったし、年始の深夜にやっていたフットンダもわざわざ録画して繰り返し観ていて、我ながら異様なハマり方をしている。ここ最近で、わたしの中の「三大カッコいい要素」が、・文章が上手い・楽器が上手い・大喜利が上手い の3つに固まりつつある。

 

今期のドラマは、『今夜すきやきだよ』と『ブラッシュアップライフ』を観ている。とくに『今夜すきやきだよ』は、ここ最近のドラマの中でも群を抜いて好きなドラマで、毎週大事に観ている。観ていて気づいたこと、というか反省したことがあって、例えば「料理がどうしても苦手で、できない」という人に対して、やろうと思えばできることじゃないのかと思う気持ちが、自分の中にもこれまで少なからずあったことを自覚した。でもそれは、自分も最初は出来なかったけど、やっていくうちに出来るようになったというあくまでも自分の経験からくる自分ベースの話でしかない。想像の及ばないことに対して、安易に拒絶してしまうような態度に傷つけられたことがあるはずなのに、自分のこれも同じことだなと思った。

 

今年に入って一番ショックだったことといえば、Creepy Nutsオールナイトニッポンが終了するということで、未だに実感がわかずにいる。ただただ寂しい。

このショックの大きさは、この人たちが自らラジオを辞める選択をすることは無いだろうと、こちらが勝手に信じていたことにも起因していると思う。実際、昨年秋の番組イベントの時に出した番組本の中では、「ラジオは終わってしまうと困る」みたいなことを本人たちが言っていた。でも、辞めることを決めたのは結構最近のことで、番組イベントの時には辞めるなんて考えていなかったとも言っていて、それを聞くと、人の心はいとも簡単に変化するし、人はずっと同じところにはいられないのだなということを、改めてしみじみと思ってしまう。

ショックだったことに変わりはないが、一方で、辞めると発表した時の彼らが「いろんな生き方を試してみたい」「もっとトライアンドエラーに時間を使いたい」と語っていたのがとても印象的で、そういう彼らの人生に対する向き合い方の真っ直ぐさに、どこか勇気づけられた自分がいることも確かだった。私は、なぜだかわからないが、自分の今の人生が仮のものであるかのような気持ちで生きている感じが、いつからかずっと抜けずにいる。人生一度きりだなんてわかっているはずなのに。だから尚更、5年も続けて、1部まで上り詰めたラジオを辞めるという決断をした彼らのことがとても眩しく思えたし、自分の背中も押してくれたような気がした。

 

以上、今更ながらの1月の記録でした。